偽計数学妨害罪

うるせぇ、こっちは遊びで数学やってんだよ

オモコロ杯2023の感想など~データで見るオモコロ杯~

どうも、チオールです。


オモコロ杯2023の結果が発表され、私は昨年に引き続き2年連続で銅賞を獲得しました!


※☟私のエントリー
hassium277.hatenablog.com


というわけで、例年通り感想などを書き殴りたいと思います。


感想

前回のオモコロ杯の振り返りで「今後どんな記事で戦っていけばいいかわからない」という話をしましたが、今回の記事はその答えになったんじゃないかと思います。


他人が見ないようなところを見る観察眼、数値の羅列を面白くする数学的分析能力、全く関係なさそうな要素どうしを結びつけるユーモア・・・等々、自分らしさの詰まった記事だったのではないかと思います。


しかし、結果が銅賞となるとあまり喜んでもいられません。


正直なところ、今回の記事の企画(?)に関してはアレより面白いものを今後生み出せる気がしなくて、あとは文章の上手さを磨いていくしかないんじゃないかと思います。


・・・あれ?この感想前回と一緒だな。

能ある鷹は爪を隠すか?

今回は執筆に余裕があったという事で、エントリー期間から結果発表までこんなことをしていました。


hassium277.hatenablog.com


毎年オモコロ杯の時期になるとエントリー記事にオモコロ杯関連のタグをつけたりツイッターでエントリーを宣言したりする人が数多く出現するので、それらを集めてみました。


そして、結果発表の前日である2023/10/19に収集した記事の中から何らかの賞を受賞しそうな記事10本を選出して公開しました。


結果、10本のうち以下の7本が賞を獲得しました。


一方で、これら7本以外にも以下の10本が入賞し、「結果発表前にエントリーを宣言して入賞した記事」は172本中17本となりました。


※正確には、エントリーを明言していない記事が含まれている可能性があります。


さて、今回この調査を行ったのは実は「エントリーを宣言した記事とそうでない記事で入賞率に差はあるか?」という疑問を検証するためでした。


エントリー宣言の有無が審査結果に影響を与えることは無い(あったとしても検証不可能だと思います)と思うので、要はオモコロ杯において「能ある鷹は爪を隠す」という諺が成り立つかどうかを調べたかったのでした。


この検証の結果を見るには、過去のオモコロ杯のデータが必要です。


というわけで、第3回まで(第1・2階の記事は閲覧できませんでした)のオモコロ杯における総エントリー数と入賞記事数を調べました。

回数 エントリー数 入賞数 入賞率
3 182 9 4.95%
4 243 12 4.94%
5 293 12 4.10%
6 465 27 5.81%
7 533 40 7.50%
8 443 48 10.8%
9 1024 45 4.39%
10 767 49 6.39%


ちなみに今回(第10回)のエントリー数は2023/09/21にtwitter上で755本と発表されましたが、結果発表ページでは767本となっていたので後者のデータに合わせました。




エントリー数の総和は3950本、入賞数の総和は242本なので、7回分の平均入賞率は6.13%となりました。


一方、エントリー宣言があった記事は172本で、入賞率が平均値と同じだとすると11本の記事が入賞すると予想できます。


この数値は第10回のデータを含めて計算したものですが、第9回までで計算すると入賞記事数の予想値は10本となり、昨日公開した入賞予想での記事数が10本だったのはこれに由来します。


さて、エントリー宣言のあった記事のうち実際に入賞したのは前述のとおり17本であり、入賞率は9.88%となります。


これは平均入賞率(6.13%)や第10回の個別の入賞率(6.39%)より明らかに高いです。

結論

能ある鷹はむしろ爪を見せびらかす


なお、今回入賞した記事の中でのエントリー宣言率は17÷49≈34.69%です。


結論の意味は「能ある鷹の中では、爪を隠す鷹より隠さない鷹の方が多い」ということではなく、あくまでも「能ある鷹とそうでない鷹では、能ある鷹の方が爪を隠す割合が低い」という意味です。


まぁそもそも、今大会1回だけのデータでは信憑性も有意性もへったくれもないとは思いますが。

歴史

今回私がエントリーした記事は、2022年の10月19日に投稿した記事です。


今年の夏は私にしては珍しくちょっと忙しかったので、古い記事の中から面白そうなものを選んでほんの少しだけ手直しして出したのでした。


あの記事は元々、デイリーポータルZの今は亡き「自由ポータルZ」という読者投稿コーナーに出すことを意識して書き上げたものでした。


結果はなんと、初投稿にして入賞。


2022/10/21にDPZのサイト上に掲載されました。



ところが、数日後に突如として当該ページは削除されてしまいました。



原因として考えられるのは、あの記事の内容です。


オモコロと違ってDPZはクリーンなwebメディアっぽい(主観)ので、ああいうネタは受け入れられないのかもしれません。


ちなみに記事タイトルの「ペットボトルの対称性を見る」でググると、自由ポータルZのページは出てこないもののはてなブックマークのページがヒットし、記事が存在していた痕跡を垣間見ることができます。

はてなブックマークの跡
☝記事の本文の一部


そんなこんなで、最終的に拒絶されはしたものの面白さに関してDPZからお墨付きをもらった状態であったため、今回のオモコロ杯にこの記事をエントリーすることにしました。


その際に文章を多少修正したのですが、一番大きい変更点は以下の画像の追加でした。

☝回転対称性のある図形の例


回転対称性をわかりやすく説明するための画像なのですが、見ての通りちょっとした時事ネタを含んでいます。


こういうネタがどう評価されるかというのは私はまだよくわかっておらず、イジり過ぎによる不快感を減らすため製作中にわざと8回回転対称(色を考慮すると4回回転対称)の例を削ったのですが、それでも少しだけ不安が残り続けました。


そんな不安を抱えながら結果発表を待っていると、奇妙な現象に気付きました。


はてなブログには「アクセス解析」という機能があり、自分のブログがどこのサイトからアクセスされ、どの記事が見られているか等が確認できます。

☝2023/10/20のアクセス解析


オモコロ杯2023の結果発表日である2023/10/20にはオモコロから「ペットボトルの対称性を見る」への大量のアクセスがあり、他には昨年の受賞作である「意味も無く溜め続けたトイレットペーパーの芯が345本に到達した」もオモコロからアクセスされています。


ところが、2023/09/24のアクセス解析は以下の通りでした。

☝2023/09/24のアクセス解析


去年の記事にアクセスがあるのは正常ですが、結果発表前で中間発表も行われていないにもかかわらず今年の受賞作へのアクセスが記録されています。


真相は不明ですが、「結果発表ページの下書きからのアクセスが記録されていた」などの可能性があるため、この時点で何かしらの賞は受賞しているのではないかと期待していました。(もしそうなら去年も同じ現象が起きていたと思うのですが、覚えていませんでした)


しかし、2023/10/11に突如として「アクセス元サイト」の欄からオモコロが消失し、確信は不安へと塗り替えられました。


原因はおそらくtwitterからのアクセス数の急増で、相対的にオモコロからのアクセス数の割合が低下して表示されなくなったのだと思います。


twitterからのアクセス数の急増は、以下のツイートが話題になったことによるものだと考えられます。



このツイートに対するリプや引用でナベアツ数の記事へのリンクが貼られ、そこからのアクセスされたようです。


さて、不安な出来事はさらに続きます。


今回のオモコロ杯では「1年以内に発表した記事限定」というルールがありましたが、私のエントリー記事の投稿日は2022/10/19です。


エントリー当初は結果発表予定は「9月下旬」となっていたためセーフだったのですが、エントリー締め切り後に「10月中旬」に変更されました。


そうなると審査期間中に期限切れになる可能性があり、その場合にルール違反で失格になる危険性があります。


流石にそんな理不尽なルールなわけないだろうとは思うのですが、もし私が何の賞も取れなかった場合は単なる落選のほかに理不尽ジャッジの可能性が残り、審査員全員の人間性を疑うことになるという不安がありました。


結局1日だけ期限オーバーしつつも銅賞という結果になったため、審査員の名誉は守られる形となりました。

それアリ?

上記の通り私の記事に関してルール的にちょっとだけ危うい点があったのですが、もっと攻めたことをやってる人がいたので記録しておきます。


以下のサイトはオモコロのように色々な人が書いた記事を載せているサイトです。


crazystudy.info


過去にはこのサイトに掲載された記事がオモコロ杯で入賞した例もあるのですが、今回のオモコロ杯では「個人サイトの記事限定」という新ルールが導入されていました。


この制限を回避するため、エントリー期間中はサイトのトップにある「本サイトはプロモーションを含む場合があります」の部分が密かに「古の個人サイトを寄せ集めたや~つ」に変更されていました。


結局クレイジースタディの記事は1本も入賞できなかったので、私の記事と異なりこっちの方は許されなかったのかもしれません。


もし来年のオモコロ杯でも同様な個人サイト限定ルールが課せられるのならば、

  • 個人サイトであるというアピールをもっと堂々とやる
  • 審査期間中もずっとアピール姿勢を崩さない
  • オモコロ杯などのイベント時のみ、作者自身のサイトでのリライト記事の掲載を許可する


・・・等の対策が考えられます。